お久しぶりです。住まいる水道です。
梅雨もようやく終わりのようですが、わたくし、ここ数日の暑さにノックアウトされかかってしまいました。皆様はお元気に過ごされておりますでしょうか?
以前に「排水口からごぼごぼ音がする」という記事を書かせていただきましたが、今回はもう少し踏み込んだお話しをさせていただこうと思います。
排水口からごぼごぼと音がする・・・気味が悪いですし、気になりますよね。
こういったケースが発生するのは、実はキッチンに限った話しではありません。
その症状もさまざまなパターンがあり、あるお宅のケースでは何も流していないキッチンで夜中にごぼごぼと音が聞こえてきたり、別のお宅では、洗濯機の排水時やお風呂の浴槽の水を捨てている(排水している)時に洗面器の方でごぼごぼと音がするという相談も今までにはありました。
ではさっそく、上記の事例での原因や対処方法を解説していきたいと思います。
夜中に使ってもいないキッチンからごぼごぼと音が聞こえてくる
これは主にマンションなど複数階からなる建物で起こりがちなトラブルで、ポイントとしては事象が起こった時に「自宅では一切水を使ったり排水していない」という部分になります。
このことから他の階の誰かが水を流した時に起こっているのでは?と予測される人が多いのですが、これは正解です。
しかし、なぜそのような音がしてしまうのでしょうか?
トラップの封水が破れたり、サイホン現象が起きている
まず考えられるのはキッチンのシンクの下のトラップに溜められている水が何らかの原因で無くなってしまっているということです。
水が無くなる原因としましては水漏れとサイホン現象の二つが考えられますが、水漏れの場合はシンクの下を見ればすぐに気付きますし、そこを修理すれば済む話になります。
ですので、原因としてはサイホン現象というものが発生して、通常トラップの中に溜まっていないといけない水が吸い込まれて無くなっているという方が有力です。
トラップの中の水が無くなるということは、通常その水で遮蔽されているはずの配管ルートが、空間的に他の階の排水管(正確には縦管)とつながってしまっているということを意味します。
そうなると、他の階で大量に水を流した時に発生する音が、「ごぼごぼ」とか、「ごごご」といった感じで聞こえてきてしまうのです。この場合には、排水管を通して音だけではなく、臭気も上ってくることが多いです。
こうなってしまったらサイホン現象が発生する原因を解決しなければなりません。トラップの中にゴミが溜まることによってサイホン現象が起こりやすくなることもありますので、トラップの定期的な清掃は必要です。
ほとんどの場合は管理人さんや水道業者を呼ぶことに
それ以外でサイホン現象が起こる原因があるとしたら、次に考えられるのは建物の通気管や排水縦管にひどい汚れや詰まりなどのトラブルが発生していていることです。
そのレベルまでいってしまいますと現地調査をしてどの部分に問題があるかを突き止める必要があり、その部屋の住人だけで解決できるものではなくなってきますので、管理人さんに連絡したり、私たち水道業者を呼ぶことになります。
可能性としては低いかもしれませんが、他に考えられる原因としては、通気管や排水縦管に詰まりなどの何らかの不具合が発生していて、排水管内の空気が逆流してきていることによって音が発生している、ということによっても上記のごぼごぼ現象は起こりうるかと思います。
洗濯機の排水時やお風呂の浴槽の水を捨てている時に洗面器の方でごぼごぼと音がする
こちらの場合は上の事例と違い、自分の居住範囲内で解決しやすいというのがポイントといえます。
既に先の事例の記事を読んでいただいて、勘の良い方は何となくピンときているかもしれませんね。
この場合、原因となりうる要素としては、ごぼごぼと音がしている洗面器の下にある配管トラップの機能が低下していることです。
それと洗濯機やお風呂場、そして洗面所の排水管が合流した後の部分が詰まりかけたり、ゴミなどで配管内部が細くなっていて、排水時に逃げ場がなくなった空気が洗面器のトラップに溜まっている水に下から圧力をかけて空気が逆流しているということが考えられます。
ですので対処として、洗面器のトラップとその後の排水管を掃除することが必要になります。
素人の方であれば配管洗浄剤を、それでもダメなら「住まいる水道」
ご自分で出来る掃除としては、ホームセンターなどで売っている「パイプユニッシュ」などの配管洗浄剤を使うという方法があります。
【ウルウルさんの独り言】
*トラップは一見すると、多少の工具さえあれば取り外しが簡単そうに見えますが、さまざまな理由からご自分での取り外しはおすすめ出来ません。外観は問題がなさそうに見えるトラップでも、内部が腐食していて工具でナットを回そうとした瞬間に配管がグシャッとつぶれて後戻りができなくなったり、逆に固着していて回らなかったりします。仮に問題なくトラップを外せたとしても、配管が壁に入っている「P型トラップ」は、床下に配管が入る「S型トラップ」よりさらに取り付けは難しく、その後の漏水にもつながります。
もちろん私たちプロにお任せいただければ、配管掃除用の特殊ツールを使用してしっかりとゴミや詰まりを除去しますし、掃除後の復旧から漏水のチェックまでも抜け目なく行いますので、皆様にも安心していただくことができます。
最後になりますが、もし今回紹介したような事象が排水まわりのリフォーム直後から発生するようになった場合には、施工ミスも十分に考えられますので、施工した業者に相談してみるのが良いでしょう。良識のある業者であれば誠意をもって対処してくれるはずです。
~用語説明のためのリンクに飛びます~
*トラップ ~排水トラップとは?その種類は?住まいる水道のウルウルさんが解説します!~
*縦管(立て管)と通気管 ~縦管とは?通気管とは? 住まいる水道のウルウルさんが解説します!~