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水漏れの真犯人は・・・ |
こんにちは。住まいる水道です。段々と涼しい日が過ぎ、肌寒さも感じるようになった今日この頃ですが、みなさまはお元気にお過ごしでしょうか?
個人的には春先と、今ぐらいの季節が一番仕事がやり易くて好きです。
今回は、みなさまのお宅の敷地の、庭などの地面の下で起こる詰まりや漏水についてお話しをさせていただきます。最後まで読んでいただけたら幸いです。
庭付きの戸建てや、集合住宅で起こりやすい地中での詰まり・漏水
ご自宅にお庭があると、家庭菜園を楽しめたり、好みの木を植えて育ててみたりと、生活が楽しくなりますね。
しかし実は、この植物の「根っこ」が詰まりを引き起こしているケースが多々あるのです。
地中での排水管の詰まりの特徴
地中で配管が詰まっている場合の特徴的な症状としては、必ずすべてがそうなるわけではありませんが、
・コンクリート製の排水枡(ます)の蓋(ふた)から溢れてくる
・お風呂の排水口など、屋内の低い位置にある排水口から溢れてくる
・庭の地面が湿地ぽくなり、異臭がする
などが挙げられます。
それでは、木の根っこが一体どうやって排水経路に侵入して詰まりを引き起こすのでしょうか?
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植物の生命力はすざましい |
排水管に木の根っこが詰まる理由
現在、一般家庭の敷地の地中の排水の配管というのは、ほとんどが塩ビ製の配管が使用されています。それに対して、排水枡はコンクリート製と塩ビ製の2種類が主流ですが、古い住宅などにはコンクリート製の排水枡が使用されているのが一般的です。
そのコンクリート製の枡と塩ビの配管を接続する時には、箱型(円柱型もあります)をしたコンクリート製の枡の壁面に穴が開けられ、そこに塩ビ配管が突っ込まれ、枡の内部の壁面に塩ビ配管の先端部が揃えられます。(面一にする)
そうすると枡と塩ビ配管の接続部には当然隙間が発生しますので、この部分にモルタルを充填します。
この排水枡は、地表に頭だけ出す形で土中に埋もれてしまいますので、当然、枡と塩ビ配管の接合部も埋まることになります。そしてこの接合部は上にかぶさった土の圧力や、モルタルの経年劣化などにより徐々に隙間が生じていきます。

隙間が生じれば当然、水分が土中に漏れることになりますが、その水漏れ箇所の近くに植物が植えられていた場合、水分を感知した植物の根っこが、その水源である水漏れ箇所に伸びていきます。
そうして隙間部分に入り込んだ根っこは水分と排水の栄養分によってますます成長していき、配管を詰まらせていくのです。
また、排水枡と塩ビ配管の接合部でなくても、配管時の施工が甘かったことにより、配管と配管のつなぎ目(「継ぎ手」という部材が配管同士のジョイントに使用されています)から水が微量に漏れている場合なども、年月が経っていくうちに木の根っこが入り込んでいくことがあります。
こうして、土中の排水管であっても、意外な原因で詰まりが発生するのです。
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そういうわけで、犯人はわたし・・・ではありません!! |
地中での水漏れと詰まりの対策は?
一度こういった現象が発生してしまったら、詰まっている木の根っこを取り除くだけではなく、水が土中に漏れた箇所を補修しなければなりません。
コンクリート製の排水枡の破損箇所をモルタルで補修することは可能ですが、一度水漏れが発生していることを考慮に入れると、一部を補修しても他の箇所での水漏れも心配になります。どうせ水道工事を依頼するならば、思い切って土中の排水系統をまとめて更新してしまおうとお考えになる方もいるかもしれません。
塩ビ枡(ます)へのリフォームの勧め
庭の地中の排水管をまとめてリフォームするのであれば、塩ビ製の排水枡を採用することをお勧めします。
塩ビ製の排水枡は、コンクリート製のものと比較しても
・コンクリート製より漏水を起こしづらい (塩ビを接着剤で結合させているため)
・コンクリート製より塩ビ製のものの方が施工効率が良いので、人件費などの面からもコスト性に優れている (サイズが一回り小さい、重量が格段に軽い、設置スペースもコンパクト)
などのメリットがあります。
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リフォームによって排水管に入れなくなった植物のイメージ |
排水詰まりの原因追求のまとめ
ということで、今回は木の根っこが地中の排水管に入り込んで詰まりを引き起こす現象について説明させていただきました。
「まさか木の根っこが」とお思いになるかもしれませんが、実はこういった詰まりは実際に非常に多いのです。
もちろん、地中の配管が割れて土で管路が塞がれるなど、その他の思いもよらない原因が隠されている場合もありますが・・。
いずれにしろ、地中での詰まりはそう簡単に解決することが出来ませんし、どこで詰まっているか発見することさえ難しい場合もありますので、プロの助けが必要になります。
最後に宣伝をさせていただき、今回の記事をまとめとさせていただきます。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
住まいる水道の管内カメラ
住まいる水道では「管内カメラ」を使用することによって、通常では知ることのできない地中の排水管の内部を視覚的に調査して、詰まりの発生原因をつきとめることができます。
もちろん地中に限らず、その他のあらゆる配管の内部を見ることも可能です。
住まいる水道 管内カメラ調査
~用語説明のためのリンクに飛びます~
*排水枡とは? 住宅建築専門用語辞典 「排水桝」
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お役立ち情報~トイレの詰まりを考える~