寒さも一段と厳しくなる日が増え、新しい年の足音が聞こえ始めてきているような今日この頃です。
今日は水中ポンプについてお話をしたいと思います。
水中ポンプは普段生活をしている中で一般の方が使用する機会はそれほどないと思いますが、工事現場や災害時、そして私たち水道屋さんに欠かすことのできない重要アイテムなのです。その機能はざっくばらんに言うと、読んで字のごとく水中にて働いてくれるポンプです。
水中ポンプを私たち水道屋さんが使用する場面はと言いますと、ピット内作業などで、既設の排水ポンプが壊れていて排水ができないような状況の時です。壊れている既設の排水ポンプを修理するためには、ピット内に溜まっている水を全て排水する必要があります。
そのため、予め排水ホースを接続した水中ポンプをピット内に投入して、既設の代わりに排水を行うのです。
ピットの中の水を排水してしまえば、後は私たちが中に入っていってポンプを交換するだけですね。
こんな風に、水中ポンプは仮設としての排水ポンプの役割を果たしてくれるのです。
また、災害時に思いがけず水が溜まってしまった場所に投入して排水を行ったり、新築の工事現場にて、まだ排水設備が完成していない状態で雨や地下水など、何らかの要因によって水がピットなどに入り込んでしまった場合にも、水中ポンプは活躍してくれるのです。
水中ポンプを使用する際の注意点
このように目覚ましい活躍をしてくれる水中ポンプですが、ポンプというだけあって、動かすためには動力(電気)が必要です。一般家庭でも使用できる100Vタイプのものも沢山あります。
水中ポンプを使用するのは当然水気がある場所になります。そして、電源コードの接続部は水に浸ったりすると、ショートしたり漏電してブレーカーを落としてしまいます。
ですので、水中ポンプを使用する際には電源ケーブルを空中に釣ったりするなどして、水に濡れないようにする配慮が必要です。
ホースが外れないように注意
意外と難しいのがホースの固定と、排水ポイントまでの引き回しです。水中ポンプが活躍するような場面では、排水をどこか別の場所に移送する必要がある場合が殆どです。状況によっては近くに排水可能な場所がなく、10メートル以上ホースを引き回さないといけないこともしばしばあります。ホースは塩ビ管などによる配管と違って、ねじれたりすると排水を止めてしまうばかりでなく、水がストップした場所より前のホースにポンプの容量分の圧力がかかってしまいます。
また、ホースは完全に一本で引き回せるケースは非常にまれで、排水ポイントに持っていくまでに継手という部材を使用して延長したり、カーブさせたりする必要があります。
ホースの排水が確保されていてホース内に余計な圧力がかからなければまだ良いのですが、先程のようにホースがどこかで潰れたり捻じれていて、水の逃げ道がなくなっていると、その継手とホースのつなぎ目から水が漏れたり、ひどい場合にはホースが外れて水が室内に溢れてしまったりすることもあるのです。
まとめ
今回は水中ポンプについてお話をさせて頂きました。皆さんが水中ポンプをご自宅などで使用する機会はそうないと思いますが、マンションなどでピットの工事をしたりする場合に、お目にかかる機会があるかもしれませんし、私たち水道屋さんから「水中ポンプを設置します」と説明を受けたりすることもあるかもしれません。
そんな時には是非、今日のお話しを思い出して頂けたらと幸いです。
それでは。
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